2025年11月26日(水)
国際臨床医学会の論文が出版されました
このたび、国際医療のスタッフと共同で執筆した、外国人終末期患者さんの在宅医療に関する症例報告が、国際臨床医学会学会誌に掲載されました。
増え続ける在日外国人にとって、「どこで、どのように最期を迎えるのか」という問題は、これからの地域医療でも避けて通れないテーマになってきます。
今回の論文では、
自宅という “文化的に慣れ親しんだ場所” が、せん妄(混乱・興奮)の軽減に大きく影響した可能性を示した症例をまとめました。
●論文の主な内容
(1)増え続ける外国人終末期患者
日本に住む外国人は 360万人、亡くなる方も年々増えています。終末期には「せん妄(混乱、興奮)」が起こりやすく、特に外国人にとって病院は言語の壁・文化の違い・生活習慣のズレにより、精神的負荷が大きい環境です。
(2)ブラジル人男性の症例
今回の症例は、70代の日系ブラジル人男性。
病院では、吸引処置で強い興奮、食事が合わず拒否、言語の壁で意思疎通が困難、生活リズムが自分と合わずストレス増大と、せん妄が悪化し、暴力的になる場面もありました。
(3)自宅に戻った途端、別人のように穏やかに
本人の強い希望もあり在宅に切り替えたところ、驚くほど穏やかな表情に変化しました。母国語が飛び交う環境、好きな食事、家族・仲間の存在、生活のリズムの一致、こうした「その人らしさ」が守られた環境が、せん妄の大幅な改善に繋がったと考えられます。そして最期は、自宅で、家族に囲まれて静かに旅立たれました。
(4)在宅ケアがせん妄軽減に寄与する可能性
今回の症例から、
「その人にとって馴染みのある環境」が終末期の苦痛を和らげる可能性が強く示唆されました。外国人の終末期医療が増える中で、文化的背景に配慮した在宅ケアの重要性が高まると考えられます。
●おわりに
今回の経験を通して、
「患者さんの文化や価値観を理解すること」「その人らしく過ごせる環境づくり」が、医療の質に深く関わることを改めて実感しました。これからも、地域医療、国際医療の現場でひとりひとりに寄り添うケアを実践していきたいと思います。
●論文の全文はこちらから
論文はこちらからご覧いただけます。
国際臨床医学会雑誌Vol9.indb
https://kokusairinshouigaku.jp/journal/files/ICM_vol9.pdf
増え続ける在日外国人にとって、「どこで、どのように最期を迎えるのか」という問題は、これからの地域医療でも避けて通れないテーマになってきます。
今回の論文では、
自宅という “文化的に慣れ親しんだ場所” が、せん妄(混乱・興奮)の軽減に大きく影響した可能性を示した症例をまとめました。
●論文の主な内容
(1)増え続ける外国人終末期患者
日本に住む外国人は 360万人、亡くなる方も年々増えています。終末期には「せん妄(混乱、興奮)」が起こりやすく、特に外国人にとって病院は言語の壁・文化の違い・生活習慣のズレにより、精神的負荷が大きい環境です。
(2)ブラジル人男性の症例
今回の症例は、70代の日系ブラジル人男性。
病院では、吸引処置で強い興奮、食事が合わず拒否、言語の壁で意思疎通が困難、生活リズムが自分と合わずストレス増大と、せん妄が悪化し、暴力的になる場面もありました。
(3)自宅に戻った途端、別人のように穏やかに
本人の強い希望もあり在宅に切り替えたところ、驚くほど穏やかな表情に変化しました。母国語が飛び交う環境、好きな食事、家族・仲間の存在、生活のリズムの一致、こうした「その人らしさ」が守られた環境が、せん妄の大幅な改善に繋がったと考えられます。そして最期は、自宅で、家族に囲まれて静かに旅立たれました。
(4)在宅ケアがせん妄軽減に寄与する可能性
今回の症例から、
「その人にとって馴染みのある環境」が終末期の苦痛を和らげる可能性が強く示唆されました。外国人の終末期医療が増える中で、文化的背景に配慮した在宅ケアの重要性が高まると考えられます。
●おわりに
今回の経験を通して、
「患者さんの文化や価値観を理解すること」「その人らしく過ごせる環境づくり」が、医療の質に深く関わることを改めて実感しました。これからも、地域医療、国際医療の現場でひとりひとりに寄り添うケアを実践していきたいと思います。
●論文の全文はこちらから
論文はこちらからご覧いただけます。
国際臨床医学会雑誌Vol9.indb
https://kokusairinshouigaku.jp/journal/files/ICM_vol9.pdf




