チームを強くする「3つのありがとう」を紹介します。
1.自分がしたかったことをしてくれて「ありがとう」
本当はもっと患者さんに寄り添ったケアをしたい。そう思いながらも、
業務に追われて十分にできず、心のどこかで残念に感じることがあります。
そんなとき、誰かが時間をかけて丁寧にケアしてくれたら、
そのスタッフに「私がしたかったケアしてくれてありがとう」という思いが出ます。
そうしたいと思っていない場合は、ありがとうの思いは出ません。
「ありがとう」が言えるかどうかは、自分の思いにかかっています。
2.自分にはできないことをしてくれて「ありがとう」
各専門職へのリスペクトから生まれる「ありがとう」です。
医療に関わるすべての専門職は、それぞれ異なる専門性と責任を担う対等なパートナーです。
医師はチーム医療の中でリーダーになることが多いですが、
リーダー=偉い人、ではありません。
リーダーとは、意見を集め、最終的な判断と責任を引き受ける役割を務める人です。
たとえ医師の指示であっても、
各専門職には「専門職として判断し、誤りがあれば是正を求める権限と責務」があります。
互いの専門性を尊重し合い、
「自分にはできないことをしてくれてありがとう」とリスペクトし
合える関係こそが、強いチームをつくります。
3.「ありがとう」と言ってくれて「ありがとう」
忙しいときほど、「ありがとう」を言う余裕がなくなりがちです。
それでも気づいて「ありがとう」と言葉にしてくれた人がいると自分の行動が
誰かの役に立ったと実感できます。そして、また次も頑張ろうと思えます。
「ありがとう」を言ってくれる人がいること自体が、そのチームの安全性と温かさの証です。
だからこそ、
「ありがとうと言ってくれて、ありがとう」と返せる職場でありたいと思います。
「ありがとう」は言われた人だけでなく、言った人も幸せになる
とても強い力を持つ自利利他の言葉です。
いつも「ありがとう」が心に満タンな人になりたいと思います。