

真生会が真生会であり続けるために
真生会にとって理念とは、真生会が生まれた理由であり、
真生会が真生会である証でもあります。
真生会が生まれた昭和63年はバブル景気の中にあり、
日本中、皆が有頂天になっていた頃でした。
医療においては、急性期医療、すなわち治すことに価値をおく医療だけが
医療と言われ、回復期、慢性期などという言葉さえありません。
最新の医療機器や薬を使い、医師は腕を競い合い、
注目されるのは病気の治癒率であり、
患者の思いは片隅に追いやられる、医療の中心に医師がいた時代でした。
そんな時代であったからこそ、真生会の理念は創られたのだと、
今わかる気がします。
医療の目的は病気を治すことではなく、医療を通し、
皆が幸せになることです。
みなさん一人ひとりの関わりにより、患者さんが幸せになられ
「辛いこともたくさんあったけれど生きて来てよかった。
いい人生だった。ありがとう」と心から言っていただける
医療を提供できているかどうか。
職員、皆がそのことに心をかけて明るい笑顔で実践に励む時、
真生会は何百年でも真生会であり続けることができます。
そこにこそ私たち医療職者としての生きる意味があります。
共に努めましょう。